中華ロービームライト 偽Dosun(仮)

今年のブルベより中華ロービームライトの試作機(?)を投入しています。
巷では 偽Dosun とか 偽ROXIM とか言われますが正式名称はありません。
便宜上ここでは配光の近い 偽Dosun と表記していきます。

中華ライト業者と伝手がある方からのご紹介で、少々無理を言って譲っていただいた経緯があります。
そのため、入手性が非常に悪いので、予めご了承ください。

DSC_0575
現状ではタオバオで少量流通しているくらいしか確認できませんでした。

ttp://item.taobao.com/item.htm?id=37038607838
※ h抜き、URL先は中国サイトです
タオバオは中国版の楽天というかebayというか、まぁそんな感じのサイトです。
ぶっちゃけ私はあまり読めないのでこの辺の説明は勘弁してください。

価格は日本円でパッケージにより5000円~8000円(送料抜き)といったところでしょうか。

さて、本題となるライトスペックです。

概要

先ずは良い点と悪い点を簡単にまとめます。

良い点

・ ワイドな配光で周囲の視認性が高い
・ ロービーム配光で対向車への攻撃性が低い
・ ワイドな割に遠方の照射も悪くはない(高くもないです)
・ 光量は雨の山岳もMidモードで必要十分
・ 点滅モードが無い
・ ランタイムはバッテリー次第
・ 汎用バッテリーが使用できる
・ ブラケットが頑丈
・ 10時間の雨天で水没死はしなかった
・ この手のライトにしては安い

悪い点

・ 重い
・ 取り付け場所が限定される
・ 取り付け、取り外しが簡単にはできない
・ 単体では高いところの看板や標識が見えない
・ ダンシング等で真上から見下ろすと自分が眩しい
・ 入手性が悪い

外観・取り付け

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偽Dosun(左) というだけに、 Dosun のDシリーズ(右)に近い形状・特性になっています。
Dosun Dシリーズより大振りで ROXIM RX5 よりは小振りなので、間くらいのサイズをイメージください。

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ブラケットはしっかりしていますが、手で回せるようで何かしら干渉してう上手く回せない構造です。
本体側は球体をクランプで締めて角度を調整する構造になっていて、調整は細かくできます。
ただ、こちらも手では操作できないので、調整や取り外しには難があります。

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前面上部に大きく張り出す形状をしていますので、設置場所が限られます。
ハンドル上でなければキャリパーブレーキと共締めするタイプが良いのではないでしょうか。

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最終的に RIXEN & KAUL のライトホルダーを使用してキャリパーブレーキ共締めで取り付けました。
ただ、RIXEN & KAUL のライトホルダーでは剛性が低く、振動でライトが小刻みに上下してしまいます。
走行中にライトが動いたり震えたりすると点滅しているように見えるため、視認性が下がります。

とはいえ、ハブ軸等の低い位置に取り付けてしまうとただフラットに路面を照らすだけになってしまうので、せっかくの配光が生かせません。
取り付け方法には改良の必要を感じています。

バッテリー・ランタイム

バッテリーは8.4V汎用DCコネクタの製品がそのまま使えます。
alibaba や dx で売っている18650防水バッテリーケースも使えるので、バッテリーの入手性に困ることはありません。
(alibaba や dx が一般的な入手経路かという疑問はさておき)

バッテリーが少なくなり電圧が6.4Vを下回ると点滅する設計になっているため、じわじわと光量が低下するようなことはありません。
点滅開始までが実用点灯時間となります。

battery
購入したパッケージは 5200mAH のバッテリー・充電器付きで、以下の公称スペックになっています。

モード 光量 ランタイム
Hi 1000lm(2.2A) 2.5時間
Mid 500lm(1A) 5時間
Low 200lm(0.35A) 10時間

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ブルベで使用する際は、18650電池 4本をバッテリーケースに入れて使用しています。
電池は Panasonic Cell の 3400mAH ですので、合計 13600mAH での使用となり、単純計算でのランタイムは以下になります。

モード 光量 ランタイム
Hi 1000lm(2.2A) 6.5時間
Mid 500lm(1A) 13時間
Low 200lm(0.35A) 26時間

実点灯テストは Mid 12時間 でやめてしまいましたが、必要十分であることは確認しています。
邪魔臭い点滅モードが備わっていないのは地味ながらプラスポイントだと思います。

光量・配光

所詮、明るさとランタイムはLEDとバッテリー次第なので、汎用DC外部バッテリーのライトであればよりどりみどりです。
偽Dosunの大きな特徴は配光にあります。

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偽Dosun(左)はDosun Dシリーズ(右)と似たリフ形状をしています。
全体的に大柄な分、よりワイドな配光になっています。

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比較的近距離で光を壁に当ててやると、見事に上方の光がカットされ、横に広く照らされているのがわかります。

定番になりつつある CATEYE の VOLTシリーズなんかは懐中電灯配光なので、これが綺麗な円形になります。
高光量で照射した場合の対向車への攻撃性が高いです。

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実際の路上で点灯させるとこのようになります。

VOLT300 では中心に寄ったスポットな配光で真っ白です。
少しわかりにくいですが、サイドでも比較的高いところまで照らされています。

偽Dosunでは絶対的な光量差もありますが、手前のサイドまで広く照らすワイドな配光であることがわかります。
若干黄色味があり、体感での視認性は高く感じました。
また、光量の割に壁の上部が殆ど照らされておらず、偽Dosun最大の特徴であるロービームな配光となっています。

重量

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18650電池で運用する場合は 530g と、ライトの中では重量級になります。
電池の重量もありますが、最大1000lm級のライトは放熱も考慮する必要があり、本体が重くなりがちです。

参考までに、CATEYE VOLT300 の重量は 120g 、Dosun D400 はバッテリー・ブラケット込みで 333g です。
CATEYE VOLT700 が 140g で、予備バッテリーが 73g です。
重量とランタイムのみを見るなら VOLT700 と予備バッテリーを3本持ってもトータル 359g なので、偽Dosun がいかに重いかわかります。

偽Dosun 本体のみ 156g
偽Dosun ブラケット 40g
5200mAH バッテリー 219g
18650バッテリーケース(142g)
18650 Panasonic Cell 3400mAH × 4 194g
RIXEN & KAUL ライトホルダー 20g

防水性

消灯状態で4時間程度と、点灯状態で10時間程度の雨天走行の機会がありました。
現状、特に性能の低下等なく動作しています。
コネクタやバッテリー側の防水さえ気をつけていれば大きな不具合になるタイプではないように感じます。

この手のライトは水より熱に弱いので、夏のライドに注意が必要です。
偽Dosun は温度が65℃を超えた場合自動的に減光するよう設計されているらしいので、その辺の動作検証もしていきたいところです。
ちなみに冬であれば、Hiモードで室内放置していても特に問題は起きません。
夏に走らず風が当たらない状態でやるとなるとちょっと怖いです。

中華ロービームライト 偽Dosun(仮)」への2件のフィードバック

  1. Bamse999

    このライトに興味があります。
    バッテリーとのコネクタについて教えてください。
    標準のものは、差し込んだ後、ネジで締めるキャップが付いているように見えます。
    汎用タイプのバッテリーのコネクタは、差し込むだけでキャップは付いてないと思うのですが、差し込むだけでの雨中使用で問題なかったということでしょうか?

    返信
    1. 朱麻 投稿作成者

      Bamse999 さん

      コメントありがとうございます。

      写真ではわかりづらいですが、コネクタのネジ部分は、ライト側の部品になっていて、ネジで固定しての雨天ライドをしています。
      汎用バッテリーケースの内、画像で紹介している形状のものはネジでの固定に対応していて、そのネジ形状に互換性があります。
      どちらかというと、ライト側がバッテリーケースに互換性を持たせて作ったのだと思います。

      製品は「18650 BC-1」と検索して出てくるものがソレです。
      (今はインジケータ付きのBC-2が出たようです)

      さて、防水性ですが、ネジ自体がそこまで精度高く作られていないので、振動等で抜けてしまうのを防止する機能だと思った方がいいかもしれません。
      防水性を重視する場合はビニールテープ等で保護しておいた方が良かったかもしれないと、お返事を書きながらぼんやり思っています。

      返信

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